女子ショート1位通過は永井優香選手(早稲田大学)。プログラムは鈴木明子さん振り付けの『白夜行』です。
悲しい愛と秘密を抱えてしまった少年と少女の物語です。情感たっぷり、滑らかなスケーティングで表現していきます。
冒頭のトリプルトゥループ+トリプルトゥループ、最初のジャンプは着氷がつまってしまいました。
いちばん難度の高いトリプルルッツは流れがありました。
足替えのコンビネーションスピン、レイバックスピンでレベル4。フィニッシュを決めると、「泣ける」と観戦客からため息がもれました。57.07点。

永井「今日は6分間の練習が今シーズン入って一番、使えていたかなと思っていたんです。が、そこで決まっていた初めの3回転+3回転が決まらなかったのが少し悔しいんですけど。練習を含めて収穫のあるショートだったんじゃないかなと思います」

永井「6分間の練習の使い方があまりよくなかった。まあ、本番で飛べばいいっていう話なんですけど。練習から本番に向けてスムーズに持っていけたらいいなと思います」

永井「自分では大きく動いているつもりなんですけど、ビデオで見返すとまだまだ荒い部分がたくさんある。ひとつひとつ動きを直していけたらいいなと思います」

永井「普段、順位は意識していないんですけど、そうですね。東日本の中では一応、頑張っているよっていうのをアピールしたいと思っていたので。まずは1位という結果でうれしいです」

永井「出たいというのはありますし、ノービスBから一度も途切れずに出てきたので。絶対に出場したいと思います」

永井「明日のフリーはどうなるかわからないんですけど、最後まであきらめきれず滑りきれたらいいなと思います」

永井「普段の練習だったらあれでもうまくいくのです。むしろ1回目失敗したときのほうが、2本目締めなきゃって思って、きゅって回れるので、いつもなら飛べるんですけど。今日は迷ってしまったのでなかなかうまくいきませんでした。2回転ならきれいに降りれて加点もらえると思ったんですけど。いつの間にかまわっていたかなっていう感じです」

永井「スピンはへたくそなんで、なるべく貸し切りの終わりかけの時間に練習をしたりしていています。ステップに関しては本番では足が震えて、へたくそになっちゃうんですけど、ちゃんと足首を使って。いつも通り落ちついて滑れば、できないことをやっているわけではないなと思って滑っています」

永井「この演技で泣けるのかというのが不思議なんですけど、そうやっていってもらえると励みになりますし、すごくありがたいなと思います」
この夏、積極的にローカル大会に出場しており、プログラムにもさらに磨きがかかりそうです。
2位は夏季フィギュアで優勝した佐藤伊吹選手(明治大学)。横谷花絵コーチ振付の『Take five for Elise』はジャズのリズムにあわせて、軽快に演じました。
スピンではすべてレベル4を獲得。
佐藤「ジャンプのループ+トゥの確率が悪かったので、サルコウ+トゥにしいますて。それが試合ではまっているというのは。良かったと思っています。プログラムも踊りなれているので、気持ち的にも余裕が出て。今日は緊張していたんですけど、表情もつけられるようになったと思います」

佐藤「高校時代はスケート中心の生活をしていたんですけど、大学ではこんなに授業が忙しいとは思わなくて。4月からばたばただったんですが、夏休みが長かったので、練習時間がとれて、今回のブロックに向けてできたのは、まだちょっと良かったなと思います」

佐藤「東日本を通過して、全日本に出場して、まずはショートを通過して、フリーで納得のいく演技をしたいです」

佐藤「歩ける距離なんで、出たいと思いますし。去年のリベンジをしたいです」

佐藤「今までで一番ぐらい落ち込みました。この間の全日本が最後の試合でもないですし、まだ頑張れるチャンスがあるんだったら、ひとつ失敗したっていうのもひとつの経験だと思って。次に頑張ろうと思いました」

佐藤「はい。フリーではトリプルループを2本入れるんですけど、ショートは失敗できないのが大きいので、今のところはサルコウ+トゥです」

佐藤「去年、おととしぐらいシニアに上がったぐらいから。大会で夏あたりから、調子があがっていて。それがシーズン後半まで維持するのが結構大変で。今年は夏に調子があがりきらなくても、焦らないで、ブロックとか東に調子がいい状態で臨めるように持ってきたので。今、調子は上がってきていると思います」
3位には井上千尋選手(明治大学)。冒頭のトリプルループはなんとか着氷を耐えました。小林れい子さん振り付けの『A Thousand Years 』をエモーショナルに演じました。
昨年の全日本選手権で、新人賞が送られた松原星選手(明治大学)。今年の夏季フィギュアを棄権し、その動向が心配されていました。その理由は練習場所のリンクの坂で転んで、足首を痛めてしまったそうです。
そのため、東京ブロックではジャンプの難易度を下げて臨みました。冒頭のコンビネーションジャンプの最初がダブルルッツになり、セカンドがつけられないミスなどが響き、17位スタート。演技を終え、かなり悔しそうな表情を見せていました。

松原「うーん。一週間ぐらいしか練習していなくて。行けるかなと思ったんですけど、さすがに間に合わなかったです」

松原「坂で捻挫して。帯状疱疹が出て、全然、練習していなくて。やっと飛べている状態です」

松原「8月です。8月8日です」

松原「はい」

松原「滑りだして、すぐに帯状疱疹が出て、目が開かなくなって。練習行けなくて、という感じです」

松原「先週ぐらい? 先々週ぐらい?」

松原「一か月だけって思ったんですけど、その前まで試合出ていたんで。飛んでやるぞって思ったんですけど、思うように動けませんでした」

松原「スピンはとろうと思って、しっかりやってきたんですが、ジャンプはどんな形でも飛ぼうと思ったんですけど。それでも飛べなかったです」

松原「明日があればいいんですけど。あったら、またサルコウとループだけでまとめているので。決められたらいいなと思います」

松原「うーん。選考会で選ばれなくて。何も。結構、ノーミスだったんですけど。それでだいぶんやる気を出していなかったんですけど、やろうと思って。ルッツ+トゥを久しぶりに入れていたんですけど。トゥループやりすぎて、それで休んでいたんです。久しぶりにいって捻挫したんで。最悪って感じです」

松原「NHK杯とB級大会です。何も選ばれなかったので」

松原「ん? いつでしょう? 7月とかですかね」

松原「はい」

松原「うーん、ループは飛べていたんですけど。サルコウ+トゥで行こうかなと思っていたんですけど、体力が全然戻らなくて。ループ+トゥにしようと思っていたんですが、サルコウを転んでいたんで。とりあえずループを決めなきゃいけないと思ったんです」

松原「うーん。まだ治ってないので、東(日本)が終わるぐらいに治るかなという予定だったので。東は無理してでも…と思ったんですけど、ブロックも無理したんですけど…」

松原「左足首です」
―ケガの状況としては?痛みとかはありますか?
松原「ほとんどないんですけど、ルッツとフリップをやると痛いんで、やってないです。アクセルはやると痛いです。
ルッツ+トゥをすごいやって。結構意地になって、そのあと合宿があって単発のトゥループを練習していたんですよ。それで足首が痛くなってました」

松原「そうなんです」
「悪いことは全部出てしまったのではないか」と報道陣から言われ、「そうですか。ふふふ」と笑って答えていました。
身長も体形も日々変わっていく成長期。とくにジャンプはわずかな変化で安定感を失い、またゼロから調整していかなくては、ランスルーではなかなか決まってくれません。気持ちが焦り、足を痛めてしまうのもこの時期が多いのです。
晴れの日もあれば雨の日もあります。
ブロックでいい結果をだせた選手、うまくいかなかった選手、両方にエールを送りましょう。 レポートはつづきます。
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<撮影・文 廉屋友美乃>