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  日本ではじめてのスポーツ雑誌、「ザ・朝日・スポーツ」は大正12年3月15日に創刊号が発売になった。
  月2回の発行で、1部30銭、大阪朝日新聞社から。
  大正12年といえば1923年、9月1日に関東大震災が起きる運命にある。
  夏の高校野球はすでに朝日新聞の主催ではじまっていたものの、甲子園球場はまだ建設計画だけ、震災の翌年の8月からオープンした。
  職業野球もまだスタートしていない。東京は神宮の六大学が人気だった。
  裏一面はおなじみ「美津濃」が広告をのせている。本社は大阪だった。
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  創刊によせて、法学博士の下村宏が寄稿している。
  下村氏といえば、映画「日本のいちばん長い日」でも、昭和天皇による玉音放送をプロデュースする情報局総裁としても知られている。
  和歌山出身で、東京帝国大学を卒業し、逓信省へ入省。郵便貯金の制度を学びにベルギーへ留学し、台湾総督府の明石元二郎に招かれて長官となっただけに国際色も豊かだ。
 「日本人は欧米人と比較すると背が低い、それに目方が軽い、また寿命が短い」という一文ではじめる教育への情熱にあふれた美文は一読の価値がある。

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写真ページを中心にのせておきます。
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