The Slap Seen Around the World is a Teachable Moment about Black Men and Mental Health
アメリカで黒人として生きるということは、良き相棒(ブラザー)をもつということです。その反面、メンタルヘルスという面で、多くの黒人男性がこの問題に取り組むことに、苦労しています。 俳優のウィル・スミスがアカデミー賞でコメディアンのクリス・ロックを殴ったことで、最近このトピックはよりオープンに論じられるようになりました。
その後、スミスはオスカー像をうけとりました。とはいうものの、この偉業に影を落としました。視聴者は感情のローラーコースターのようなスミスの幸福、怒り、悔恨を見ることになったのです。
ルイジアナ州立大学医学部の精神科長のラーン・ベイリー博士は、W.モンタギューコブ/NMAヘルスインスティテュートの精神科医でもあります。
このシーンこそがアメリカの多くの黒人が抱え込んでいるメンタルヘルスの問題を浮き彫りにした、とベイリー博士は考えています。
「問題の一部は、黒人男性が私たちの社会において、他の人間と同じレベルで尊重され、評価されていないことです」とベイリー博士は語りました。
「コメディアンが黒人男性でなければ、それは起こらなかったと思います。もし彼が女性だったら、起こらなかったでしょう。また、おそらく彼が白人男性だったとしたら、起こらなかったかもしれません。それだけに黒人たちが果たす役割はより価値があるといえます」
国立衛生研究所によると、うつ病は依然として黒人男性の間で広がっています。
まだまだ認識が不十分で、治療が不十分な精神疾患の1つといえるでしょう。
彼らのメンタルヘルスは、多くの暗黙のプレッシャー、非現実的な期待、不公平な固定観念のバランスを取ることを余儀なくされているため、統計や臨床診断が示すよりも複雑です。
「しかし、いかなる形であれ、暴力は99%の確率で、自己防衛以上の害を与えます」とベイリー博士は述べています。 「そして、暴力からの防御にすぐに駆け寄るとき、最初の段階では非常に注意するべきです」
COVID-19のパンデミックは、事態をさらに悪化させました。人々は、在宅勤務、失業、バーチャルでの学校教育、対面での交流の欠如など、新しく困難な現実に直面しています。特に黒人男性にとって、メンタルヘルスは今日、かつてないほど重要になっています。
「COVIDに関していえば、私たちの社会はヘルスケア分野で誤った情報が広まっていて、そのこと自体が恐ろしいものだと思います」とベイリー博士は言いました。
「私たちは常に飛んでくるボールに目を光らせなければなりません。」
COVID-19について心配することは、愛する人を失うなど、メンタルヘルスのストレス要因であり続けます。
By Paula Penebaker